「暗い暗い息のできぬところで」
小学校の学芸会で、原爆被害の朗読劇をしたときの私が担当したセリフです。30年近く経っても覚えています。
いま改めて口に出してみて思うのですが、この文章は滑舌が良くないと難しい。当時の練習のたびに何度もやり直しをさせられたのですが、今なら手本をみせた先生だってうまく言えてなかったと思う。
当時は言われたことをこなしていただけなんだけど、大人になってもこの一文は覚えているのだから教育って不思議です。
たまに紛争問題について本を読むことがありますが、体験記は恐ろしくて手に取れません。高校生のときに慰安婦の手記を読み、意味が分かって衝撃を受けたんですが、リアルでゾッとしたのを覚えています。それからそういった手記などを読めなくなってしまったんですよね。
学芸会の内容も、子供のころで分かっていないから触れられる知識かも、と思うと、体験したことは悪くなかったかなと思います。
いまもミャンマーのクーデターなど日本に住んでいると信じられないような出来事が起こりますが、いまはSNSでリアルな感情が直に届くので、自分の心を少しガードしてからチェックするようにしています。
